大人になっても知りたがり
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タクヤの備忘録です。
このブログでは、日本語の特殊な読み方や大和言葉の特徴について探求していきます。多様な表現方法やその背景にある文化に触れることで、読者の皆様に新たな視点や理解を提供できればと思います。
日本語は非常に多様性に富んだ言語であり、地域によっても異なる方言や言い回しが存在します。例えば、東北地方では「だっちゃ」という言葉が使われることがあり、このような方言にはその土地柄や文化的背景が色濃く反映されています。こうした多様性は、日本語の魅力の一部です。
日本人には当たり前に読める
特に、特殊な読み方は日本語の奥深さを示すものであり、言語学的な観点からも興味深いです。例えば、特定の単語がどのように発音され、なぜそのような形になったのかを考えることは、言語の進化を理解する上で非常に重要です。
特殊な日本語の読み方は、日本人にとって非常に興味深いテーマです。
《本気》は「マジ」とも言われる特殊な読み方ですが、このような言い回しには特別な背景があります。日本のサブカルチャーや若者文化に影響を受けた表現は、しばしばそのままでは理解しにくいものです。
《夜露死苦》で、よろしく。
《煙草》たばこ《土産》みやげ
また、特殊な読み方には、特定の文化やサブカルチャーが影響を与えることもあります。例えば、アニメやマンガのキャラクター名に見られる独特な読み方は、作品内の設定やキャラクターの個性を反映しており、ファンにとってはその名称自体が深い意味を持つことが少なくありません。このように、言葉は単にコミュニケーションの手段ではなく、文化やアイデンティティの一部でもあります。
これらの特殊な日本語の読み方には、多くの背景や文化が影響しています。例えば、特定の言葉は歴史的な出来事や社会的な変化と結びついています。文化的な文脈を考慮することで、これらの言葉の深い意味を理解する手助けになります。
《月見》つきみ《居留守》いるす
《大人》おとな《明日》あす/あした
大人になって普通に読めてしまうけど
よくよく考えればおかしな読み方してますよね?
今回はこの特殊な読み方
“義訓” について調べてみました。
大和言葉の特徴として、自然のものや身近な生活に関する言葉が多いことが挙げられます。例えば、山、川、風などの言葉は、古代から日本人の生活に密接に関連しており、これらの言葉を使うことで、自然とのつながりを強く感じることができます。また、大和言葉には感情や価値観を表現するための豊かな語彙が存在し、これらは日本文化の根底に流れる精神性を反映しています。
目次
1.大和言葉
日本語の起源
大和言葉(やまとことば)
(縄文時代以前 ~)
特徴:漢字が入る前からあった日本固有の言葉
見分け方:ひらがなだけで書いても意味が通じる
ポイント:「自然に生まれた日本語」で、外来語ではない
例:
山(やま)川(かわ)空(そら)
風(かぜ)心(こころ)
👉 判断基準:
漢字がなくても通じる
2.万葉仮名
日本語の音を漢字で書く
万葉仮名(まんようがな)
(奈良時代 ~)
中国から漢字が伝来(5~6世紀)。
特徴:日本語の音を表すために漢字を使う(意味は関係ない)
見分け方:カタカナ・ひらがなの元になった表記
ポイント:発音のためだけに漢字を使っている
例:
夜露死苦(よろしく)
伊呂波(いろは)
波奈(花)也麻(山)
👉 判断基準:
意味ではなく音を表している

熟字訓は、漢字が持つ意味を超えて、特定の言葉として独自の読み方が付与されることを意味します。このような読み方は、特定の文脈でのみ通用することが多く、文学や詩歌の中での使用が特に顕著です。熟字訓の使用は、日本語の表現力を高め、独自のニュアンスを加える役割を果たしています。
また、万葉仮名が使われた歴史的背景には、奈良時代の文献に記録された詩歌があります。この時期に作られた万葉集は、古代日本人の思いや感情を表現する重要な文献であり、万葉仮名の使用はその詩的な美しさに寄与しています。現代においても、万葉仮名の影響を受けた作品が数多く存在しています。
3.熟字訓
熟語に特殊な読みをつける
熟字訓(じゅくじくん)
(平安時代 ~)
特徴:
「熟語全体」に特別な訓読みをつける(個々の漢字の読み方とは異なる)
見分け方:
2文字以上の漢字が1つの単語になっていて、通常の訓読と違う
ポイント:
熟語として特別な読み方をしているか?
例:
昨日(きのう)明日(あした)
世間(よのなか)
大人(おとな)海原(うなばら)
👉 判断基準:
2文字以上の熟語が、通常の訓読とは違う読み方をしている
熟字訓を使用した技名
黒閃(こくせん)、
三千世界(さんぜんせかい)、
雷鳴八卦(らいめいはっけ)
天鎖斬月(てんさざんげつ)
天翔龍閃(あまかけるりゅうのひらめき)
千鳥(ちどり)

物流の管理者が訓読みを発展させた。
部領使ひ(ことりづかい/ぶりょうし)
古代日本において、人員や物資を引率して送り届けるための使者である。
兵士・防人・衛士・鷹・米・贄・経典などをおくり届けた。
平安時代の「和化漢文」
たとえば、中国から入ってきた漢字を使って日本語を表現する訓読みの仕組みは、非常に興味深いものです。言葉がどのように進化し、異なる文化が交わることで新たな表現が生まれるのか、こうした過程を探ることは日本語学習者にとっても価値があります。
【部領使ひ】と言う役職は物資の管理や分配だけでなく、漢字や中国語の文法を日本語に合う形で使えるよう工夫しました。
たとえば、中国から入ってきた漢字を使って日本語を表現する「訓読み」の仕組みを作ったのも部領使ひの役割のひとつです。
また、測量や建築、羅針盤などの知識を伝え、中国文化を日本風にアレンジする重要な役割を果たしました。
部領使ひ(ことりづかい = 言葉使い)
事(こと)執り
義訓の例としては、「心太」(ところてん)や「本気」(まじ)などがあり、これらは漢字の持つ意味に基づいて特定の発音が当てられています。このように、義訓は日本語の独自性を強調する重要な要素です。また、義訓は特に口語表現において生き生きとした印象を与えることができるため、日常会話でもよく使われます。
返り点や送り仮名のような工夫もそのひとつです。
中国語の文をそのまま読むのではなく、日本語らしい語順や文法に変換する作業が、日本語文化の独自性を高めた。
当て字は、音の響きを重視して漢字を選ぶことで、意味を超えた表現を可能にします。近年では、特に創作の分野でこの手法が多く用いられ、新しい言葉やキャラクターの名前に独自の意味を持たせることが一般的になっています。このように、当て字は現代文化においても重要な役割を果たしています。
キラキラネームは、特に当て字が用いられる例の一つです。子どもたちの名前に独特な響きを持たせることで、個性を表現する傾向が見られます。この現象は、親が子どもに夢や希望を込める姿勢を反映しているとも言えます。
訓読法が確立(漢文のルールの様なもの
[レ点(返り点)・送り仮名・ヲコト点が使われ始める)
例:「行不由径」
径(こみち)に由(よ)らず行(ゆ)く)
→「小道を通らずにまっすぐ行く」
音読み = 中国語に近い読み方
訓読み = 日本に元よりあった言葉
4.義訓
意味から特定の読みをつける
義訓(ぎくん)
(鎌倉・室町時代 ~)
特徴:漢字の「意味」をもとに日本独自の読みをつけたもの
見分け方:単なる訓読ではなく、日本語の語彙として意味が変化している
ポイント:「漢字の意味から特定の読みを当てているか?」
例:
貴方(あなた)仲人(なこうど)
師走(しわす)心太(ところてん)
本気(まじ) 現在(いま)
田舎(いなか)立派(りっぱ)
👉 判断基準:
漢字の意味から、日本独自の特別な読み方をつけているか?
5.当て字
音をもとに漢字を当てる
当て字(あてじ)
(江戸時代 ~ 現代)
特徴:漢字の意味ではなく、「音」を優先して文字を当てる
見分け方:「外来語」や「音の響き」を優先して漢字を当てているか?
ポイント:「音を表すために無理やり漢字を当てているか?」
例:
珈琲(コーヒー)
亜米利加(アメリカ)
印度(インド)
天使(エンジェル)
煙草(たばこ)
漫画/アニメでの当て字
禁書目録(いんでっくす)
星雲鎖(ねびゅらちぇーん)
絶対時間(えんぺらーたいむ)
ゴムゴムの火拳銃(れっどほーく)
👉 判断基準:
音に合わせて無理やり漢字を当てているか?
キラキラネームは 当て字?

七音 (ドレミ) 小宇宙(コスモ)
男(アダム) 愛羅(ティアラ)
一心(ピュア)
見分け方
- 大和言葉 → 漢字なしでも通じる
- 万葉仮名 → 意味ではなく音を表している。
- 熟字訓 → 熟語単位で特別な読みをする。
- 義訓 → 漢字の意味から特定の読みを当てている
- 当て字 → 発音を重視して漢字を当てている
漢文訓読とルビ(ふりがな)
漢文訓読
中国の漢文を日本語の語順で読めるようにする技法や読み方のこと。
日本語と中国語は文法や語順が違うから、漢文を日本語の語順に変えるルールが必要になった。
ルビ(ふりがな)
漢字の読みを補助するために、小さな文字(主にひらがなやカタカナ)を振る表記方法。
ルビが発展した主な理由
- 漢文訓読の補助(返り点・送り仮名と併用)
- 難読漢字の読み方を示すため
- 例:「膃肭臍(おっとせい)」や「海月(くらげ)」など、一般に読みにくい漢字の補助
- 和語と漢語の共存のため
- 日本語には、大和言葉・漢語・外来語が混ざっている
- 同じ漢字でも複数の読み方があり、どの読みを使うか示すためにルビが使われた
- 例:「明日(あした/みょうにち)」「現在(いま/げんざい)」
- 近代以降の印刷技術の発展
- 明治時代、新聞・雑誌・教科書などの普及に伴い、一般向けにルビを振る文化が広がる
- 子ども向けの教材にもルビが活用され、教育用ツールとして定着
まとめ
ルビが発展した理由は、主に
「漢文訓読の補助」
「難読漢字の読みを示す」
「和語と漢語の区別」
「近代の印刷文化の影響」。
この文化は、和歌や文学、さらには現代のライトノベル文化に至るまで、日本語の表現を豊かにしています。
たとえば、「本気と書いてマジ」といった表現も、漢字を特定の意味やニュアンスに変換する訓読(くんどく)の応用と言えます。
漢字にルビを付けて独自の読み方を示す手法は、訓読みの発展が基盤にあります。
このように、日本語には独自の文化や歴史が色濃く反映されています。言葉の変化を追うことは、単なる言語学習にとどまらず、日本文化全体を理解する手助けとなります。言葉は生きており、常に進化しているのです。
総括(まとめ)
漢字の伝来は日本語表記の可能性を広げ、大和言葉との融合を通じて万葉仮名や訓読みを生み出しました。
また、ルビを振る文化が広まった背景には、教育の普及や文献の多様化があり、これにより日本語の学習がより容易になりました。特に、子供たちが漢字を学ぶ際には、ルビが重要な役割を果たしています。
部領使ひ(言葉使い)の技術がその体系化を支え、漢字が日本語の一部として深く根付くこととなります。
こうして形成された日本の漢字文化は、古典文学から現代のエンターテインメントに至るまで幅広い分野で活用されています。
まとめとして、漢字文化は日本における表現の幅を広げ、大和言葉との融合を通じて新しい言葉を生み出しています。このプロセスは単なる言語の進化にとどまらず、文化的アイデンティティの形成にも寄与しています。
漢字と日本語の関係を探ることで、日本語の豊かさや文化的な独自性に改めて気づくことができます。
以上参考になりましたら幸いです。
最後まで読んでいただき
ありがとうございます。
さらに、言葉の使用は時代とともに変わります。かつては一般的だった表現が、現在ではあまり使われなくなっている場合もあります。このような変遷を追うことで、日本語のリッチな歴史を感じることができます。
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