大人になっても知りたがり
知識を『まったり探求』している
タクヤの備忘録です。

「日本は借金が多い!」
「このままだと破産する!」
――こんな話、ニュースやネットで見たことあると思います。
よく言われる「国の借金」って、実は国(政府)がお金を借りてる相手は、わたしたち国民なんです。
つまり、国民は国家にお金を貸してる側。
これを「家計」と同じように考えてしまうと、話がとてもややこしくなる。家計と国家の財政はまったくの別モノ。
そんな中で、「日本の借金は本当に問題なのか?」って問いかける理論がある。
それが今回紹介する MMT(現代貨幣理論) 。
MMT(現代貨幣理論,
Modern Monetary Theory)
アメリカの経済学者
ウォーレン・モズラー(Warren Mosler) が1990年代に最初に提唱したと言われてる。
その後、ステファニー・ケルトン(Stephanie Kelton) っていう経済学者が理論を広めて、特に有名になった。
ケルトンはアメリカの政治家バーニー・サンダースの経済アドバイザーを務めて、MMTを政府の財政政策に取り入れようとしたことでも注目された。
他にも、
ランダル・レイ(L. Randall Wray) や
ビル・ミッチェル(Bill Mitchell) などもMMTを研究してる主要な学者。
目次
MMTってどんな考え方?
MMTの基本はとてもシンプル。
「日本政府はお金を作れるから、借金しても問題ない」っていう考え方。

たとえば、
君が友達から1000円借りたとする。
でも、その1000円を自分で自由に作れるなら、返すのはめっちゃ簡単なはず。
これと同じで、日本政府は円を作れるから、借金(国債)をしても破産しないという理論。
MMTのポイントを3つにまとめるとこんな感じ。
- 政府は自国通貨(日本円)を作れるから、借金が問題になることはない。
- お金を出しすぎると物価が上がる(インフレ)から、そこだけ気をつける。
- 税金は財源確保のためじゃなく、インフレを防ぐためにある。
税金は財源じゃない?税金の本当の役割

普通、「税金は国のお金を集めるためにある」って思ってますよね。
MMTの考えでは、税金の目的は
「(スーパー)インフレを防ぐこと」です。
たとえば、世の中にお金がいっぱい出回ると、みんなモノを買いたがる。すると、物価がどんどん上がってしまう。そこで、税金を取って世の中のお金を減らし、物価を安定させる。
つまり、税金の役割はこんな感じ。
✅ お金を集めることじゃなく、経済をコントロールすることが目的
✅ インフレが進みすぎないように、お金の量を調整する
✅ 特定の分野(環境問題対策など)にお金を集める
これがMMTの考える「税金の本来の役割」
財務省がMMTを恐れる理由

「じゃあ、政府がどんどんお金を作れば良いのでは?」って思うかもしれないけど、財務省はこのMMTをとても嫌がってる。その理由は主に3つ。
① 財政規律がなくなる
今までは「日本は借金が多いから増税しないと!」っていう理屈だった。でも、MMTが広まると「借金しても大丈夫なら、増税しなくていいんじゃね?」ってなる。そうなると、《財務省の権限が弱くなるから》、MMTを認めたくない。
② 国債(国の借金)の信用が下がる
もし政府が無限にお金を作れるなら、「日本の国債って安全なの?」って疑う人が増えるかもしれない。そうなると、日本の信用が落ちて、国際的にヤバくなる可能性がある。
③ インフレのリスク
MMTでは「インフレになったら税金で調整すればいい」っていうけど、実際にそれがうまくできるかは不明。もし調整に失敗したら、物価がどんどん上がって生活が苦しくなるかもしれない。
MMTは夢の理論か、それとも危険な考え方か?
MMTにはメリットもデメリットもある。
✅ MMTのメリット
- 景気がよくなる(お金をたくさん使えるから)
- 失業が減る(政府が仕事を作れるから)
- 国の借金を気にしなくてよくなる
❌ MMTのデメリット
- インフレのコントロールが難しい
- 財政規律がなくなると、無駄遣いが増えるかも
- 国債の信用が落ちる可能性
実際に、MMTを100%信じて実行している国はまだない。でも、「日本の借金はヤバい」という話を聞くたびに、「本当にそうなの?」と考えることは大事。
まとめ:MMTを知ることでお金の本質が見えてくる!
MMTの考え方を知ると、「税金って本当に必要なの?」「借金ってそんなに悪いことなの?」みたいな疑問が出てくるはず。
もちろん、MMTが正しいかどうかはまだ議論の途中。でも、「日本の借金=ヤバい」と思い込むのは早すぎるかもしれない。
お金の仕組みを知ることは、将来とても役に立つ!
これからもいろんな考え方を知って、賢くなっていこう!
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