漢字のカタチに秘密あり!部首7分類で解説

ライフスタイル

ふと漢字を見ていて、

「部首ってどう決まるんだろう?」と疑問に思った。

木偏、さんずい偏。草冠やウ冠。

しんにょう、門構えなど、さまざまな形がある。

何となく法則性はあるようだけど、具体的なルールは知らないなぁ、と思い気になったので、整理してみることにしました。

部首(ぶしゅ)
漢字を分類する際に用いられる漢字の一部分である。また、それによる分類の、各グループである。部首による分類では、全ての漢字に一つの部首が割振られる。

1. 偏(へん)【左】《意味を表す》

部首が 左側 にくるのは、その漢字の意味を示すためです。左に来ることで、漢字全体の意味を 簡単に理解 できるようになります。

なぜ左に?

意味を表す部首は、漢字の主要な部分として左側に配置されることが多い。左にあることで 漢字全体の特徴や意味 を強調します。

  • 木(きへん) → 林、森、植(木に関係)
  • 水(氵さんずいへん) → 河、海、湖(水に関係)
  • 心(りっしんべん、立心偏) → 情、忖、忙(心に関係)

2. 旁(つくり)【右】《音を示す》

部首が 右側 にくるのは、その漢字の 発音 を示すためです。右側にあることで、漢字の 音を補完 し、バランスをとっています。

なぜ右に?

右にくる部首は 音を示す役割 を持つことが多い。また、漢字を バランスよく書く ために右側に配置されます。

  • → 清、精、晴、静、靖[セイ]
  • → 昭、招、沼、紹、照[ショウ]
  • → 冷、零、齢、領、鈴[レイ]

3. 冠(かんむり)【上】

屋根や上にあるもの を表す。

なぜ上に?

物理的に 上にあるものを表す 。たとえば、「竹冠」 は竹が 上に伸びる植物 だから、「草冠」も草木が生い茂るイメージ。

  • 艹(草冠) → 花、英、茶(植物)
  • 竹(竹冠) → 筆、等、笑(竹に関係)
  • 宀(うかんむり) → 安、家、室(屋根のある建物)

4. 脚(あし)【下】

足元や補助 を表す。

なぜ下に?

人や物の 足元に関係するもの を表すため。特に、補助的な役割 を持つことが多い。

  • 心(こころ)→ 想、恵、意(感情や思考)
  • → 盛、盗、益(皿に関係)
  • 儿(ひと) → 先、兄、元(足や人の動き)

5. 構(かまえ)【囲む】

空間や境界 を表す。

なぜ囲む?

「囲む=空間や境界を示す」ため。特に、建物や国、閉じられた空間に関係する言葉が多い。

  • 門(門構え) → 間、関、聞(門の中)
  • 囗(くにがまえ) → 国、回、図(囲まれた空間)
  • 凵(うけばこ) → 凹、凸(へこみや出っ張り)

6. 垂(たれ)【左上から垂れる】

屋根や覆いかぶさるもの を表す。

なぜ垂れる?

屋根や影が 上から垂れ下がるイメージ を持つ漢字が多いため。

  • 广(まだれ) → 店、庵、府(建物)
  • 疒(やまいだれ) → 病、痛、疲(病気)
  • 尸(しかばね) → 局、屋、届(体や建物の一部)

7. 繞(にょう)【左下から回る】

動きや進行方向 を表す。

なぜ回る?

道や動きのあるものは、漢字の中で 左から下に流れるような形 になることが多い。

  • 辶(しんにょう) → 道、進、遊(移動)
  • 走(走りにょう) → 起、超、越(走る)
  • 廴(えんにょう) → 建、延(長く伸びる動作)

おまけ

「心」が左だったり、下だっりで形が変わる

「心」が

左につくと「忄(立心偏)」

愉、快、悔、恨、悟、

脚になると「㣺(下心)」

想、思、惑、慮、意、

これは字のバランスをとるため。
レイアウトを考慮した結果。

阝(おおざと、こざと)偏

右側にあると[おおざと]
左側にあると[こざと]

阝(おおざと
「都市・集落・領地、領土、行政区画」などに関連する意味

例:都、部、郭、郡、邦、郵


阝(こざと
「山、丘・地形、高低差」に関する意味

例:防、阪、陸、険、陽、陰、

「しんにょう」の点は1つ or 2つ?

昔の楷書では「点2つ」、でも現代のフォントや書体によっては「点1つ」に簡略化されることも。

辻、樋、謎、遜、遡(二点しんにょう)
道、週、遠、運、(一点しんにょう)

「糸(いとへん)」と「幺(いとがしら)」

糸(いとへん):「糸、織物、布製品、紡ぐ動作」に関する漢字。

紙、絹、綿、紺

幺(いとがしら):「小さい、か細い、曲がりくねる」などの意味を持つ漢字で使われる。

幻、幼、幽(かすか)、幾(いくつ)

「立」には旁、冠、脚は存在しない。

「立」を部首として見ると、一般的な分類としては 「立偏(たちへん)」 または 単独で「立」 という扱いが基本。

1. 立偏(たちへん)
例:端、竣、站、竦、竭

和製漢字
竓(ミリリットル)、竕(デシリットル)、竏(キロリットル)

2. 単独で「立」 → 「立」自体が部首になる漢字

例:立、音、産、童、泣、粒

冠・旁・脚として分類されない。
したがって、
「立偏」と単独の「立」の二分類のみが一般的。

「月(にくづき)」と「月(つきへん)」の違い

「にくづき(⺼)」
「身体の部位」に関する → 肝、肺、腎、腹

「つきへん(月)」
「月や時間」に関する → 明、望、朝

まとめ:部首の位置には意味がある!

漢字の部首には、それぞれ役割と配置のルールがあり、意味や発音、形のバランスを考慮して成り立っています。

  • 偏・旁 → 意味と音を示す
  • 冠・脚 → 位置に応じた役割を持つ
  • 構・垂・繞 → 空間や動きを表す

一見バラバラに見える部首も、法則を知ることで整理され、理解しやすくなります。日常で何気なく使っている漢字にも、深いルールと歴史が隠されていました。

以上参考になりましたら幸いです。
最後まで読んでいただき
ありがとうございます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました