大人になっても知りたがり
知識を『まったり探求』している
タクヤの備忘録です。
動画や会話なら聞く事ができるのに、
文章など読む事になると、急に理解できなる現象。《機能的非識字》について調べてみました。
非識字:
文字が読めない・書けない状態のこと
機能的識字:
日常生活や仕事で使える実用的な読み書き能力のこと
目次
日本語の助詞とは?
日本語の文章で意味を正しく伝えるために欠かせないのが「助詞」。
助詞とは、
主に文中の言葉と言葉の関係を示す言葉で、意味を補足したり、文章の構造を分かりやすくしたりする役割を持つ。
自立語の後ろにつき、活用はしない。
代表的なものに「が」「を」「に」「で」「と」「は」「へ」などがある。
小さい子どもは助詞がまだうまく使えない為、文と文のつなぎに「ね」や「な」を使って話すことが多い。
例えば:
「あのね、ボクね、明日ね、、」
「私な、昨日な、保育園でな、、、」
みたいに、助詞の代わりに
「な」や「ね」でつないでいく。
※「な」は関西圏に多い。
最近では機能的非識字と呼ばれる、《単語》一つ一つの文字は読めても文章になると意味が理解できない子どもたちが増えているといわれています。これは、読解力の低下により教科書が読めない子どもたちが現れていることを示しており、深刻な教育課題として注目されています。
機能的非識字
《読み書きはできるけど、読解力がない状態》
・教科書は読めるけど、意味がつかめない
・書類の説明を読んでも、手続きがわからない
・表やグラフ、マニュアルの内容を理解できない
特に「てにをは」といった助詞を正しく使えないと、文章の主語や目的語、時や場所の意味があいまいになってしまい、読み手にも書き手にも大きな誤解を生みやすくなります。
【助詞「てにをは」とは?】
「助詞=文の意味をつなぐ記号」
俗に「てにをは」(弖爾乎波・天爾遠波)と呼ばれる。
例題:
犬を猫が見ている。
犬と猫も見ている。
この助詞は漢文の読み下しで使う
「ヲコト点」の並び順が由来になってる。
もう少しラフに言うと、
助詞は「言葉同士のつながり役」で、活用(変化)しないタイプの言葉。
「が」「を」「に」「は」など、日本語でよく使う“助詞(てにをは)”。

右上抜粋ver.の呼び方《ヲコト》
四隅抜粋ver.の呼び方《テニヲハ》
最近、「単語はそれぞれ解るが文章になると読めない」「意味がわからない」という人が増えていると言われています。
ベストセラー『AI vs 教科書が読めない子どもたち』の著者・新井紀子さんも、“読解力”を測る中で、助詞の理解がカギになると指摘しています。

【1】アレクサンドラ構文
問題:
Alexは男性にも女性にも使われる名前で、女性の名Alexandraの愛称であるが、男性の名Alexanderの愛称でもある。
設問:
この文脈において、以下の文中の空欄に当てはまる最も適当なものを、次の選択肢から選べ。
Alexandraの愛称は( )である。
選択肢:
1. Alex
2. Alexander
3. 男性
4. 女性
正解はblogの最後に載せておきますね。
【2】代表的な助詞の種類と使い方
● 格助詞(意味や関係を示す)
が 犬が走る 主語(〜が何をした)
を 本を読む 動作の対象
に 学校に行く 目的地、時
で 公園で遊ぶ 場所、手段
へ 家へ帰る 方向
と 友だちと話す 一緒にする人や物
● 係助詞(話の焦点を示す)
は 今日は雨は降らない 対比・話題
も あの子も来た 並列・追加
こそ 君こそヒーローだ 強調
● 接続助詞(文と文をつなぐ)
から 雨だから外出しない 理由
けど 行きたいけど眠い 対比
ので 勉強したので合格した 結果・原因
【3】助詞ひとつで意味が変わる
助詞は小さいけれど、意味をガラッと変えてしまう力があります。
例:
・「お茶を飲む」動作
・「お茶も飲む」追加
・「お茶で飲む」手段
このように、助詞が変わると「誰が」「何を」したかが変わってしまうため、正しく理解する力が必要です。
【4】助詞がわかると、読解力が上がる
新井紀子さんの著書『シン・読解力』では、「日本語の助詞が読めない子どもたちが増えている」と語られています。
これはつまり、文の構造がつかめず、文章全体の意味を正しく理解できないということです。
例えば、以下のような問題が出されたとします:
「太郎は花子に本を渡した。」
この文で、本をもらったのは誰ですか?
「に」と「を」の助詞が読めていれば、「太郎が花子に渡した(=花子がもらった)」とすぐにわかるはず。
けれど、「は」や「に」などの助詞の意味をあいまいに読んでいると、こうしたシンプルな文でも誤解してしまいます。
【5】どうやって身につける? 助詞の理解を深めるコツ
助詞は、実際の文の中で使いながら覚えるのが一番です。
小学生なら音読、中学生以上なら文法問題や作文での使い分けを意識してみましょう。
また、読書や日常会話でも「この助詞が何を表しているか?」に注目すると、自然と使い方が身についてきます。
【6】まとめ:助詞は「意味のカギ」
・助詞は「文の意味をつなぐカギ」
・小さな言葉でも、意味を大きく変える
・助詞が読めれば、読解力もアップする
・新井紀子さんの研究でも助詞の理解は重要視されている
「てにをは」が正しく読めると、日本語の理解力がグンと上がります。
小学生から大人まで、改めて“助詞”を見直してみませんか?
おまけ 接続詞と助詞の違い
《助詞》
言葉と言葉をつなげて、その関係を示す
「が」:主語 →「太郎が走る」
「を」:目的語 →「本を読む」
「に」「で」「へ」:場所・手段・方向などを示す
《接続詞》
文と文をつなげて、論理や流れをはっきりさせる
「しかし」:逆の内容
「そして」:追加
「だから」:因果関係
《助詞》=文の中の部品の関係を示す
《接続詞》=文と文のつながり・関係を示す
アレクサンドラ構文の答えは
1.のAlexでした。
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